７歳の息子が公園で遊んでいて行方不明になり６年間、夫婦は共に捜索し続けていました。
夫婦は決して諦めず、同じような経験をして子供が戻ってきた人を訪ね、情報を集め必ず見つけ出すと希望を失いませんでした。
現実に起こっている児童失踪事件がテーマですが、社会の暗部が如実に描き出されています。
こういった描写を表現するに韓国映画は特に秀でています。
現代社会の闇と人間の悪意を描いたらこの国より勝るものは無いのでは無いか。
日本では絶対に上回ることができないと思います。
決して、犯罪組織など裏社会の話ではなくて、とても身近にある闇であるとこの作品で知りゾッとします。
社会が無関心なこととが原因であることはどの国も同じような気がしてなりません。
ネタバレになりますが、ヒロインが切望していた誘拐の情報をその弟夫婦が握りつぶし、巧妙に金銭を詐取することにも憤りを感じずにいられませんでした。
警察は腐敗し、釣り場が金づるなっていることもあって、とても閉鎖的。
探偵やヒロインをアシストする正義のヒーローもいません。
唯一助けてくれそうな人物と思われたキャラクターも殺人鬼だった、というとんでもない展開が待っており観るものを退屈させません。
結局は誰も救われることがなく終焉を迎えることに、陰気且つダークな世界観が全てを貫いているだけに興行的にはどうでしょう？人を選ぶ作品となっています。
