オレを憎め!オマエなんか大嫌いだ

オレを憎め!オマエなんか大嫌いだ!

お遍路2014-1

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お遍路の旅を始めます。
といっても、すべて歩きでもなく通し打ちでもなく区切り打ち。
時間もお金もあれば、50日くらいかけてやりたいが、両方ともないので…。
まずは順番通りに徳島県から攻めよう。
今回はまるっきり、ひとりなので風景のみです。
飛行機とフェリーと電車を乗り継ぎ、1番霊山寺の最寄り駅からスタート。
時刻は7時30分。

相棒のチャリンコ。荷物は15㎏くらいあります。

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駅から5分くらいです。途中に早速のお接待ですが、商売気の臭いがプンプンなのでスルー。

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(第1番 霊山寺)
ネットや本で勉強したとおり、本堂と大師堂でお経をあげる。
簡単に言うと、遍路とは、四国八十八ヶ所のお寺にお経を納めて回ることです。
それぞれのお寺で、本堂(ご本尊がまつられています、お寺によってご本尊は異なる)と大師堂(弘法大師空海がまつられています)の2ヶ所で お経をあげて、納札(読み方:おさめふだ=自分の住所氏名、お願い事などを書いた紙)を納めて、納経所(寺務所)で納経帳(白衣や掛け軸)に 宝印をもらうこと。端折って言うと、いわば大人のスタンプラリー。
また、納経の際にお寺のご本尊が印刷され(御影 読み方:おすがた)と呼ばれる紙をもらえます。これは大人のトレーディングカードであろうか。

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まずは寺をくぐる前に、数珠を握って一礼。
続いて、鐘を鳴らす(寺によっては×な所もあるので注意)
それから本堂と大師堂で各ローソク1本、線香3本つけます。
他人の点けたローソクから火を点けるとその人の業をもらってしまうそうなので、自前のライターかマッチを用意します。 (団体ツアー遍路さんはガンガン他人のローソクで火を点けていたんですが、引率の先達の人は何も言わないのかな…)
線香とローソクとライターを収納できる墓参用のケースに入れておくと便利(500円ぐらいで売っていたが、私は100円ショップで購入)。

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(第2番 極楽寺)
納札が八十八ヶ所を全部回ると88X2=176枚必要です。
またお接待をして下さった方には一枚差し出すのが礼儀だそうです。
それで経を唱える。
般若心経など、巡拝に必要なお経が書いてあります。
これは四国遍路専用のものです。
お経を暗記していても、見ながら唱えるのが正式な作法らしいです。
賽銭を納めて、私は個人的なお願いもします。
ここ2番は「安産大師」とも呼ばれています。

本当は般若心経を写経して納めるのですが、お堂の前で唱えるだけでもいいことになっているようだ。
般若心経だけじゃなく開経偈とか大師宝号とかいろいろ唱えるものがあります。
専用の経本も売られています。
当たり前ですが、お経もあげずに納経所に行って宝印だけもらうなんてのは単なるスタンプラリーです。
そんな奴らもけっこういました。
でも結局のところは「自己満足」なので、それでいいという人もいるし、それでも納経所で納経させてくれます。
私は納経帳、納経軸、白衣と宝印をいただきますので、全部で1,000円かかります。
これを88ヶ所ですから、すごい金額ですね。

そして別格20番も入るから…108を廻る計算。
でもこの先、宮城からまた何回も来ることはできないから、記念として頂きたいと考えています。

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(第17番 井戸寺)
途中でハプニングもあり、順打ちで行きたかったのですが、飛んで17番 井戸寺へ。
ちなみに全ての名称「~てら」ではなく、「~じ」と読むそうです。
さて、本当にみな白装束の格好なのか?
けっこう私もどうしようか考えたのですが、かなりの確率で白衣を着ています。

「お遍路の最中にいつ行き倒れてもいいです」という覚悟の死に装束です。
よく遍路は死に場所を求めに行くとも言います。
コレを着ていると一発でお遍路さんだと分かってもらるし、自分にとっても「お遍路をしている」という自覚が生まれます。
そして白くて目立つので、交通安全対策にもなるかもしれません。
私は袖なしタイプの笈摺(おいずる)を購入。暑い季節はコレがオススメ(日焼けには注意)。
納経所で白衣に宝印をいただくこともできます。1ヶ寺200円です。
但し、四国と高野山以外でお遍路さんの格好をしていると絶対浮きます。
もしかすると高額なツボを売る人とか、祈祷と称していかがわしい行為をする人に間違えられる可能性もあるので注意が必要。

ほかにも、いろいろとグッズはあります。
金剛杖【こんごうじょう】
=お大師様の化身の杖。
自転車遍路ではどうにもこうにも持ち運べません。
あっても無くてもいいと思い敢えて買いませんでした。
菅笠【すげがさ】
=頭にかぶる三角の帽子。
お寺は聖域です。
なので脱帽が基本ですが、菅笠は法具なので取らなくてもよいことになってます。
ただ自転車なので必要ないというか、荷物になるだけなのパスしました。
輪袈裟【わげさ】
=首にかけるカラフルなもの。
お坊さんの袈裟の簡易バージョン。食事・トイレの際は外します。
鬱陶しいのでこれも私はパス。
持鈴【じれい】
=チリーンと鳴る鈴。
お経をあげる際に鳴らしたりします。。
野宿の際に荷物にぶら下げて防犯対策にしている先輩遍路さんもいました。
だいたいは各寺の札所で売っていますが、私はネットで事前に用意しました。

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(第16番 観音寺)
白衣にも必ずと言っていいほどプリントされている
同行二人【どうぎょうににん】。
お遍路さんは一人で四国を回っていても、常にお大師様が一緒にいてくれるという意味です。
一周すればその意味は身をもって体感できるのでしょう。

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四国八十八ヶ所のお寺のことを「札所」とも呼んでいます。
88ヶ所になったのはお大師様が定めたからじゃなく、近年になってお寺同士が取り決めたからだそうです。
1番から88番までありますが、順番どおりに回らなくてもいいし、いつ・どのお寺からスタートしてもいいらしいです。
なんとなく1番から始めて88番で終わりたいのが人間の性です。
私は早速に飛んでしまいましたが…。

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(第15番 国分寺)
前述しましたが、お寺のお堂でお経をあげた後、納経所で宝印をいただきます。
1ヶ寺300円です。
ツアー客が入ると、けっこう時間が勿体ないです。
途中で割り込ませて、印を戴けたりも時にはありますが…。
すべての札所で納経した納経帳の価値は、自分で集めて回った人にしか絶対に理解できないと思います。
そして掛け軸、これは1ヶ寺につき500円もかかりますし、荷物になりますのであまり見ないです。
ですが私はきちんと頂き、家宝にしたいと思います。

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(第14番 常楽寺)
しかし旅には予期もしないアクシデントがつきもの。
自転車が自走不能に陥りました。
仕方ないので、バイクをレンタルしました。
時刻はお昼を回った頃です。
手続きなど簡素化してもらいましたが、けっこうなロスタイムです。

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いま、私は逆打ちといって、数の大きい寺から回っています。
「逆さ打ち」といって、特に閏年にこれで巡礼すると大師様に会えるとか・・・。
しかし、寺というのはほとんど辺鄙なところに建立されています。
駅前とか幹線道路沿いというのは、ほとんどないでしょう。
もちろんクルマ遍路もいますが、林道や山道も多いし、一車線道路も普通に多いです。
やはり自転車、バイクがいいでしょう。

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(第13番 大日寺)

札所は時間が決められており
午前7:00から午後5:00まで。
だいたいお経を唱えて、印をもらうまで滞在時間は30分くらいです。
休憩、移動時間も含めると、頑張っても一日10ヶ寺だと思います。

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やはり四国ですので、「うどん」の看板は多いです。
550円也。
今日の昼飯。私もうどんにおにぎり。

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12番:焼山寺は有名な難所です。
といっても不慮の?為業でオートバイに変わってしまったので良かったような、残念のような。
時刻は3時過ぎです。
今の地点から40㎞近くあります。
そうそう、方向音痴な私は今回iPadが大活躍。
紙地図も必要なのですが、初めてだと本当にわかりにくいんです。

気温は30度の湿度は99%はあるんじゃないかな。蒸し暑いので、アイスは本当に助かった。
歩き遍路さんのために、こんな場所もいくつか。私はスルーしましたが…。

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とにかく山道を上へ、上へ登っていきますが、馬力がないのでフルスロットルしないと登りません。
こっちの方が近いのかな?とも思いましたが、45度くらい(本当に!)ある坂がそびえ立っていたので、車道を行くことに。

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頂上かな?とも思ったがまだ先がある。
クルマは対抗するのに大変のようです。
駐車場からまたさらに歩くようです。

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何故かニッコリと微笑んでしまう。

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(第12番:焼山寺)

山道下りは、落ち葉が大量にありブレーキがなかなか利きにくい。注意されたし。
雨粒がやや大きくなってきました。
先を急がないと。
時刻は4時30分。

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(第11番 藤井寺)
改めて年齢層を観察すると、
やはり年輩層が断然多い。
私は若者とまではいかないが、青壮年はやはり少数だ。
それでも20代の子も歩きで何人も見かけた。
晴れの日が毎日であればいいが、大変だろうな重い荷物も背負って。

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(第10番:切幡寺)
しかしね、歩き遍路が一番の道楽だと思う。
宿泊費、納経などすべて入れると50万は下らないと思う。
でも、そんなお金でハワイだグアムだ、なんて行ってもお遍路巡礼の方が遙かに価値があると思う。
総行程は1,400~1,500㎞はあるそうです。
でもさすがに、ランナーは見ませんでした。

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ラスト333段の階段はマジでツラかったです(T-T)
着いたのが5分前なので最初に納経所へ行ってから、手を合わせました。
今日はここで終わり。
雨粒も大きく、風も吹いてきた。
宿までここから20㎞。
せっかくの掛け軸を雨風から守らないと。