チャレンジ磐梯吾妻スカイライン2012。
初のウルトラマラソン参加です。
全走行距離は66.km標高1570Mの峠越えです。
参加要項にも「自分の体力と気力へのチャレンジであり、スピードを競う大会ではない」とあります。
朝5時スタートです。
近隣の旅館に前泊しましたが、3時起きです。
トイレと着替えなど身支度してから、軽く朝食もとらないといけません。
4時30分に集合ですので慌ただしいですが、うっすら明るいので苦にはなりません。
スタート地点の四季の里。
寒くもなく、上着も要らないようですが、頂上の気温や突然の悪天候にも備えてカッパは必要です。
参加人数は134人。
マラソンのようなスタート前の殺気だった位置確保などありません。
とにかく緊張感もなかったでしたが、眠くてあくびも止まらなかったです。
高湯料金所です。
スタートから15.6kmのところです。
ここから磐梯吾妻スカイラインという有料道路(現在は無料)を走ります。
ここまで標高770Mですが、特に苦しくはなくノンストップでエイドにも寄らずに来ました。
あたりには硫黄に匂いが強くなってきています。
もう4kmほど登ったところの吾妻ロッジですが、
このあたりから膝が上がらなくなり歩いてしまいます。
頂上のここ浄土平は29km地点で、
予定では遅くても8時30分に着く予定でした。
山をナメていました。
途中からここまで、ほぼ歩きです。
エイドで豚汁とおにぎりを食べました。
悔しいので更に上へ目指しました。
しかし、このすり鉢状を一周するとタイムオーバーの可能性を示唆され断念。
上まで行って、すぐに降りました。
ここからは下るだけです。
しかし、距離はここからのほうが長いです。
もう勢いだけで、足をパンパンさせながら
ヘアピンカーブを下ってきます。
経験はあるのですが、5kmも続くと膝に不和感を覚えます。
ここからは随時に移動も含めてエイドが3~4kmおきに路肩に常駐しています。
そこで飲料水補給をして休んでは走っての連続です。
情けないですが、写真を撮る力も残っていません。
土湯峠で44kmを超えました。
今までフルの距離を超えたことのない私は不安でたまらなかった。
灼熱の太陽の光に、喉の乾き、そして慣れないバックを背負ってのRUNはきつかった。
それでもたくさんのエイドと、見ず知らずの人たちの応援のおかげで、何とか足は止まらずにいる。
ようやく前日に止まった土湯温泉郷を過ぎたところの57km地点あたりのエイドで、下りばかり続いた道路に屈し、歩くことになってしまった。
あと距離は10km少し。
走れば今の状態だったら1時間半くらいだが、もう全く動かない。
昨日もここをクルマで走ったが、けっこう遠い下り坂と知っている。
初めて「棄権」の選択を迫られた。
時刻は午後1時過ぎ。
予定ならばこの時間に到着して風呂に入っている時間。
「何でこんなことしているんだ!」と勝手に自分を怒り出している。
冷静さを取り戻すために、iPod nanoを取り出し音楽を聴くことにした。
最終ゴール時刻は午後3時。
歩いても充分間に合うから、行けるところまで頑張って、
疲れたらまた歩いて、走って…と勝手に納得させながら走った。
途中に眠気も襲ってくる。
寝ながら走ってしまった。
Garmin405CXは8時間で充電池切れ。
ラップも何も関係なく走るが、ゴールの気配が本当にない。
見覚えのある土湯温泉のコンビニ。
距離で61.8㎞。あと5㎞だ。
約5キロを45分くらいで走った…というより歩いた。
「きつい …な!」
iPod nanoを外し、背負っていた水を取り出して頭からかぶった。
何となくスッキリして、軽くなった。
100M走って50M歩くのを連続したと思う。
時計は2時15分をまわっていた。
ゴールまで800Mという標識。
ここから最後の力を振り絞って走る。
でも800Mというの嘘だった。
その倍はあったと思う。
ゴールはスタートと同じ場所。
午後2時20分くらいの完走のテープをきった。
かれこれ10時間走行をした。
経験したことのない偉業だと我ながら感心した。
友人も後からゴール。
このあとのたこ焼きはすっごく美味しかった。
着々とあとからゴールした人が来る。
ようやく終わった、このクレージーな峠越え。
直後の懇親会で、友人が福島県産の桃をくじ引きゲット!
私は残念。何もなし!
しばらく大会の予定はありません。
これで100kmウルトラは走れるか?
カラダと相談して決めたいと思います。