生きていく上で私たち人間は大なり小なり「交渉」が連続の毎日です。
仕事上はもちろん、家族や友人とも何かお願いごとをすることってあります。
まったくそんなこと無いよ…ってひとはいないと思います。
そんな時に活用できる「人の認知のクセ」があります。
それは小さなお願いごとを挟むと成功しやすくなるというもの。
ある実験で、集合住宅の住民に「交通安全キャンペーン」と題してキャンペーンのポスターを貼ってもらうという取り組みがありました。
突然訪ねてきた人に、いきなり自分の家の窓にポスターを貼ることは抵抗を覚える人も多いので、17％の人しかポスター設置には応じませんでした。
一方の別のグループに対しては大きなポスターではなく、まずは小さなステッカーを家のどこでもいいので貼ってもらうようにお願いをしました。
大きなポスターを窓に貼るよりも、はるかに抵抗の少ないお願いです。外から見られることもないし。
そして、ステッカーの設置をお願いした後に、最初のグループと同様に大きなポスターを貼るようにお願いしたところ、なんと70％以上の人が設置に同意してくれました。
これは人には「一貫性」を保ちたいと思う心理が働いてることが大きく影響しています。
交通安全のステッカーには同意したのに、ポスターには同意しないとなると、自分の中での一貫性が保てなくなるので気持ち悪いことと相違していますね。
本命のお願いをする前に一度、それに関連した小さなお願いをきいてもらう。
そのお願いを聞いてもらった後に、本命のお願いをすることで交渉をうまく運ぶことができるようになるかもしれません。
お願いをするなら、まずは小さなお願いから。
