オレを憎め!オマエなんか大嫌いだ

オレを憎め!オマエなんか大嫌いだ!

DMZ(南北国境)前編

「DMZ」で呼ばれるこれはdemilitarized zone の略語。
軍事用語で非武装地帯と言います。

f:id:mitchel-uehara:20210605194011p:plain

韓国・北朝鮮双方の領土へ幅約2キロメートル(計約4キロメートル)程度の非武装中立地帯が設定されています。
つまり北朝鮮と韓国との国境まで行ってきます。
しかし個人では行くことはできず、現地ツアー経由でないとダメです。
なぜか韓国籍のひとは難しいらしく、パスポート国籍によっては断られることも(日本人は大丈夫です)

f:id:mitchel-uehara:20210605194032p:plain
f:id:mitchel-uehara:20210605194051p:plain

 

宿泊していたホテルに集合してから、バスに乗っていきます。
バスはガラガラで10人足らずのツアー客と日本語堪能な現地ツアーの韓国人。

簡単にですが南北の歴史を語り、なぜ境界線が生まれたかなど話を1時間ほど車内でしてくれます。
教育されているのか北のことを随分と批判していました。

f:id:mitchel-uehara:20210605213710p:plain

休戦後も北は領土を侵すために秘密裏にトンネルを掘って機会をうかがっていたそうです。
現在のところ大きなトンネルは4つ公表されていますが、ガイドに寄れば100くらいはあるのではと言っていました。

午前中は第三トンネルの公開でした。
ヘルメットを装着のうえ、トロッコ列車に乗って北との国境付近まで行くことのなります。
当然に軍事機密なので写真や動画は一切NGとのことでした。

観光客用の列車ですが、ツワモノのために歩きのコースもありましたが、行程の都合上で列車の使用を勧められます。

高さ100~150センチくらいなので前屈みで歩かなければなりません。
ランプは所々にありますが、如何せん視界は良くないです。
ヘルメットをしていても、どこかしらに頭をぶつけてしまいますので有り難みが分かります。
距離にして列車で1㎞、歩きで1㎞くらいでしょうか、随分と進んだような気がします。
行き止まりが見えました。
多分、国境近くなのでしょう、軍人が門番として立っています。
数百㍍先には北が工事をストップしたような形跡があり、閃光を放っています。
何か緊張感が走ってきます。

f:id:mitchel-uehara:20210605213452p:plain

往復で1時間くらいの見学でした。

f:id:mitchel-uehara:20210605213553p:plain

少し先へ案内されると展望台でした。
ここから有料ですが望遠鏡を覗けば北の様子が見えます。

f:id:mitchel-uehara:20210605213612p:plain

f:id:mitchel-uehara:20210605213634p:plain

手前の韓国側は木は生い茂っていましたが、川の向こうにある北の山は木が全くなく、禿げ山のようになっています。

つまり緑がほとんど見られません。
ここにも軍人が絶えず見張りをしています。

f:id:mitchel-uehara:20210605213647p:plain

次に行くのは都羅山駅。
大韓民国統治下最北端にある鉄道の駅です。
但し、民間人は統制区域内に位置しているため、自由に当駅を利用することができません。
ひとつ前の臨津江駅で手続きをとらなければ入ることができないところ。

2002年2月、当時の大統領金大中とアメリカの当時の大統領ジョージ・W・ブッシュがこの場所を訪問。
朝鮮半島統一念願を象徴する代表的な場所として講演したところです。

f:id:mitchel-uehara:20210605213745p:plain

訪問者は全て復路の乗車券を予め購入しなければならないため、個人で列車を乗り継ぐ人はいないようです。
現在、都羅山駅の乗車券売場では記念入場券しか発売されていません。

2007年12月には、北の板門駅の間で定期貨物列車の運転を開始しましたが、諸般の事情で翌年には運休。
現在は韓国側しか運転していません。
すぐ向こうには北の国なのですが、いつかまた開通することはあるのでしょうか。

f:id:mitchel-uehara:20210605213818p:plain

なぜか悔しいので入場券を買ってしまいました(1000ウォン=約100円)
ちなみにSUBWAY含めて韓国の鉄道料金は本当にお安いです。
安全は担保できませぬが・・・。

f:id:mitchel-uehara:20210605213849p:plain

f:id:mitchel-uehara:20210605213903p:plain

駅舎には建立にあたり寄与した会社や個人名が刻まれています。
日本人の個人名も数名ありました。
ここでも北に向かっての撮影はしないように注意と兵士が監視しています。

f:id:mitchel-uehara:20210605213936p:plain

昼食込みのツアーで定番料理「プルコギ」です。

どんな食べ物にもキムチまたはカクテキがついてきます。
午前のツアーがこれで終わりとなり、午後からより近い「板門店」という停戦協定が行われた本当の国境に行ってきます。