大ベストセラー「五体不満足」の著者であり、元スポーツライターでもある乙武洋匡氏の自伝的小説を原作とした映画。
フィクションストーリーですが、乙武氏が実際に小学校の先生を勤めていたことは事実です。
作中に登場する授業は乙武氏の考え方が十二分に取り入れられており、とても尊いメッセージが込められています。
しかし完成度はイマイチ。
どうも真実味が欠け、小学生の娘がみても先が読めてしまう話。
起こる事件や子どもたちの行動、さらには教職員の言葉は現実にはありえそうにもないと思った。
序盤はそれほど気にならなかったのですが、クライマックスの出来事には正直がっかり。
何より小学生が「いい子」すぎるから、出来過ぎたドラマに見えた。
そんな中でも給食で乙武さんの食べ方に児童のみんなが注目するシーン、階段を登るシーンなどは心に響いた。
演技そのものは本当に上手くはないが、彼の実直な人柄が伝わってくる演技です。
そうして当たり前のように日常を過ごしている姿がこの映画で一番なのかもしれない。