是枝裕和監督の初挑戦となる法廷劇ですが、さすがのクオリティの高さ。
司法の現場を詳細に至るまでリアルに再現しつつ、福山雅治とのタッグは大興収のヒット作です。
個人的には是枝組常連のリリーフランキーの代役なのかな？吉田鋼太郎がおちゃらけの役を演じていたのが珍しかった。
実際、ふたりは結構似ているし･･･。
それにしてもなぜタイトルは三度目の殺人なのか？
３０年前に殺人を犯し、今回が二回目の殺人。
ここに是枝監督の作品に対する深さが隠されている。
三度目は自分自身を殺してしまっている。
容疑者・弁護士・検事・裁判官・被害者家族など立場が変われば見方も変わる。
真実も、そして正義さえも変わってしまう。
「私は生きていてもひとを傷つけるだけだから」
容疑者が最後に発言した言葉。
何でだろう･･･自分自身のことを言われているようで、思わず涙が止まらなくなりました。
