夏休みに入ってから,新型コロナウィルス感染症に隠れて百日咳が流行しています。
名前の通り,長引く咳(100日咳)が特徴で,細菌による呼吸器感染症です。
コロナはだいぶ収まってきましたが,油断せず,うがいや手洗い,場所によってはマスク着用することは忘れずに感染症対策は続けていかないといけません。
さて,麻疹ワクチンの話です。
「ワクチン・ウィスパラー」という言葉はご存じですか。

日本では麻疹(はしか)のワクチンを否定する人は多くはいないです。
発展途上国では,麻疹の罹患によって100人に1人が命を落としていて,それらの人々はワクチン接種していれば,生き延びれたかもしれないと言われています。
日本において麻疹ワクチンの接種率は95%を超えていますが,世界でみると67%程度にとどまっています。
ワクチンの接種を拒む人が一定数いることが分かります。
どうにかワクチンを接種してもらうために,ワクチンの安全性を強調したり,麻疹に苦しむ写真を見せたりしても,ワクチンを拒む人はさらに接種への考えを否定的なものに変えていく傾向にあると言います。
北風と太陽・・・まさに北風のような状態ですね。
脅したり,説得したり,無理やりワクチンの良さを伝えようとすると,相手は逆に防御姿勢になってしまいます。
そんな時に活躍するのが「ワクチン・ウィスパラー」と呼ばれる人たちです。
彼らの目的は,麻疹ワクチン接種を拒む乳幼児の親たちに,ワクチン接種をしてもらうことです。
が,彼らは決して説得したり,説教したりはしません。
ただただ対話をするだけです。
麻疹に対してどんな不安があるのか?
ワクチンに対してどんな不安があるのか?
そういったことを,彼らワクチンウィスパラーはただただ寄り添って聞いてあげるのです。
絶対にアドバイスをしたりしません。
ひたすら,ただ聞くだけです。
そして,その最後の話し合いの終わりに,お子さんに予防接種をさせるかどうかそれを決めるのは,あなたです。
あなたは正しい答えを見つける能力も強い意志も持っているんですから。
と,相手の「変わろうとする意思や能力」を認めてあげます。
この過程を経ることで,それまでワクチン接種を拒んでいた親たちの多くが,接種することを自分で選んでくれる(らしい)のです。
説き伏せたり,アドバイスをしない。
相手の心を開けるのに最も効果的なのは「耳を傾ける」ことですね。