多くの学生は,テストの答えを改めることによって,間違った答えを選ぶことになると信じています。
Aと回答したけれど,後々になってBに変更したら答えがAであった~。
というパターンが多いと思ってるってことです。
試験プログラムなどを提供するカプランという会社も
答えを変えるときは慎重に!
多くの生徒は間違った答えに書き直す!
と注意を促していました。
でも,実はコレ事実に即していません。
アメリカ/イリノイ州で1500人を対象とした研究があります。
テストの答えを書き直した痕跡を調べて,その内訳を見てみたら50%は誤→正への書き直しでありました。
逆に、正→誤への書き直しは25%にすぎませんでした。
※残りは、誤→誤
最初に書いた答えを再考した結果を修正した場合,結果的に点数が伸びることが多いです。
でも私たちは,一度出した答えを変えることに,とても抵抗を覚えます。
考え直した答えが間違っていたら,目も当てられないです。
見直しなんてすることなかった!という気持ちになります。

テストに限らずですが,私たちが高いパフォーマンスを出すためのカギは「修正するべきか検討する」ことができるかどうかにあると言われています。
自分の出した答えや結論をもう一度考え直すべきか・・・を考えることは心理的負担大きいです。
いろいろと葛藤はありますが,私たち人間はとにかく思考の節約家です。
考えるということは,とてもエネルギーを使うので,とにかく考えたくないものです。
ましてや,一度答えを出した問題をもう一度考えることはしたくない。
考え直して間違っていたらダメージが大きいし,過去の自分を否定することになりますから。
それでも!
それでも!
考え直すことには価値があります。
自分がくだした答えが100%正しいことなんてありませんから。
いまの仕事の仕方,方法,経営のスタイル,場所,もっと言えば,いまの職業そのもの。
いつだって,これがベストだとは限らない。
考え直すのはとても大変だし,やりたくないかもしれないけれど。
時間を取って再考してみたら・・・
もしかしたら・・・
価値ある答えに辿りつけるかもしれない。