マイヤー・ランスキー。
彼は禁酒法時代から戦後まで、アメリカの暗黒街を牛耳った伝説のギャング。
年老いたランスキーに落ち目の著述家デヴィッド・ストーンがインタビューを行う。
出された条件は「俺が生きているうちは、誰にも読ませるな」。
インタビューが始まり、ランスキーは自らの人生を赤裸々に語り始める。
貧しい幼少時代、ラッキー・ルチアーノとの出会い、殺し屋集「マーダー・インク」を組織し、ついにはアル・カポネやフランク・コステロと肩を並べる存在までのぼり詰め巨万の富を築いたランスキー。
1910年代から1980年代まで、時代を行き来しながら、1人のマフィアの凄惨な人生を追っていく作品。
人口わずか2,000人程度だったネバダ州の町ラスベガスをギャンブルの一大都市へと変貌させるなど、アメリカ経済にも影響を及ぼしたほどの人物。
ランスキーが登場するほかの映画として、『バグジー』(1991)『ランスキー アメリカが最も恐れた男』(1998)があります。
「この世は白と黒ではなく、グレーの濃淡で出来ている」のランスキーの台詞が忘れられない。
もし彼ががまともな職に就いていたなら、ビルゲイツ以上の確実に敏腕経営者となっていたはず。
しかし、ユダヤ人として生まれた血筋と、移民として社会を生きねばならなかったアメリカという国がそれを許さなかった。
1983年1月にランスキーは肺がんで死去。
3億ドル以上の資産を残したと言われているも、いまだに見つかっていないらしい。