医科歯科除く医療系の国家試験合格発表のほとんどが3月25日に掲載されました。
数多くなる中でも、やはり自分が関心あるのは「柔道整復師」「はり師」「きゅう師」「あん摩マッサージ指圧師」ですね。
上記の国家資格は一般に高校卒以上の学歴を有する者が文部科学省や厚生労働省認定の学校へ入学し、3年以上の修業年限のあと、国家試験を受験し合格した者にその国家資格が与えられるものです。
国家資格を有しない職業で施術を行う職業は多岐に渡りますが、いわゆる「整体」「もみほぐし」「カイロプラクティック」「リラクゼーション」「リフレクソロジー」など民間療法は国家資格ではありません。
「資格を持っている」と主張される方もおりますが、民間の団体または個人が与えた民間資格にすぎず、国家資格ではありません。
民間資格でもしっかりした所では例えば2年間ぐらいの年限をかけて資格を与えますが、ひどいところとなると2~3週間の講習を受けただけで資格を与えるところもあります。
そういったところで資格を取った人たちは、充分な実力が無いわけですから、60分2,980円のような「格安もみほぐし」のようなところで、人体に対するろくな知識も持たないまま経験を積んでいく人が多いと聞きます。
以前は鍼灸師や柔道整復師を養成する学校は、厚労省の規制によって新規参入が認められなかったのですが、新しい養成学校を作ろうとした団体が厚労省の規制を撤廃するよう訴えた裁判を起こして勝訴し、これにより、鍼灸・柔道整復師の養成学校が全国でうなぎ上りに増えました。
そればかりでは無いでしょうが、他の試験より極めて低く合格率は60数%となっています。
各学校も足切りさせて試験に臨ませているのに、10人に3~4人は不合格ってホント厳しいと思います。
重複する者もいるので一概には言えないですが、毎年6,000人近くの柔道整復師や鍼灸マッサージ師が誕生することになっています。
医師が8,000人近く輩出していることを考えるとハッキリって多すぎです。
医師は医学部卒業後は研修医を養成する指定病院等で数年間の厳しい研修を全ての医師が受けたあとに、全国に多数ある病院に勤務したりその後開業したりします。
しかし、鍼灸師・柔道整復師には新人を養成する大規模な施設がほとんど無くて、鍼灸院や接骨院、もしくは整形外科などに勤務しながら技術を身に付けて行きます。
就職したところがきちんとした技術を教えるところなら良いのですが、誰にでも出来るような簡単なことしか教えないところがほとんどです。
難しい技術を教えると従業員の技術レベルに個人差が出ることが多いようです。
特に多くの従業員を雇っているところほどそういった傾向が強くなります。
養成学校も経営のために、入学試験では面接程度で全員入学させてしまうところが多いのが現状で、医療に向かない人間まで多数放出している現状もあります。
私も足元を掬われないよう精進しなければいけません。